越後上布の買取相場
越後上布の買取相場価格は、状態の良いもので約~10万円ほどと言えますが、この価格は同じように上布の代表格とされる「宮古上布」と同等です。
高級品として知られる上布の中でもツートップに入る越後上布ですが、こちらも非常に手間のかかる織物で糸を紡ぐだけでも3カ月かかると言われ、さらにそこから織っていくのに2カ月かけると言われています。着物の価格はかかる手間に比例して上がりますから、この高額にも納得できますね。
また越後上布は、原料不足を始め職人の高齢化や減少も大きな問題となっており、生産量の減少が危惧されています。深刻な問題ではありますが、そういった理由から希少価値が上がり相場も上がっていると言えるのです。
越後上布で高く売れるもの
上記で触れたように、越後上布は元々高値で取引される素材ですからあまりに状態が悪くなければ高値での買取が可能でしょう。
しかし、そんな高級品だからこそ基本的な要因が金額に大きく作用してきますから注意が必要です。
一般的に高額買取が期待される着物の条件は「未使用品」「有名作家・人間国宝の作品」「サイズの大きいもの(仕立て直しができ現代人の体型に合わせられるサイズ。身丈160センチ以上・裄丈65センチ以上)」「証紙のあるもの(証紙とは産地や品質を証明するもの)」などがあります。
今回は、基本条件にもある有名作家を何名かご紹介しますので参考にしてみてください。
桑原功さん・鈴木苧紡庵(すずきちょぼあん)さん・小河正義さんなどは越後上布の伝統を守りながら技術を継承していくことにも尽力する有名な作家として知られています。
ある買取業者のサイトに彼らの作品は高額買取を行っているとしっかり記述もありましたので期待して良いでしょう。
越後上布とは
越後上布の特徴
新潟県で生産される麻織物で、軽くて通気性が良く夏に最適の上布。重要無形文化財に登録されています。
越後上布の種類
同じ産地の麻織物を織り方の違いで区別しています。
<小千谷縮(おぢやちぢみ)>
平織で織られるのが越後上布であるのに対して、縮織りで織られるものを指します。越後上布と共に重要無形文化財に登録されており、こちらも高級品として知られています。
- 平織とは最も基本的な織り方で、縦糸と横糸を交互に織り合わせていくもの。
- 縮織りとは横糸に撚り(より:ねじりのこと)の強い強撚糸を使用して生地に独特の「しぼ」を持たせる織り方。