羽織・道行コート・道中着の買取相場

羽織やコート類の買取相場価格は、状態や素材など様々な条件で変わってきますが新品の良品で約1万円ほどです。こちらは「丈が長い」など好条件且つ新品における価格になりますから、もう少し条件が悪いと金額がどうなるかは計り知れません。

というのも、羽織やコート類のみ単品での買取を行っていない業者もあり、取り扱いのある業者でも着物とのセット査定を推奨していたり新品のみ買取を行っていることが多いです。つまり、業者からしたらあまり買いたいものではないということかもしれません。

ですが、新品で状態も良ければそれなりの値段がつきますから(ちなみに他の着物と比べると…振袖の買取価格が1万円、訪問着の買取価格」が1万円などの相場価格になります。)査定に出してみる価値は大いにあります。

羽織・道行コート・道中着で高く売れるもの

羽織類を高く買ってもらうにはいくつか条件があるのでまとめてみました。

  • 季節にあった時に売る。例えば同じ羽織やコートでも初夏に売るのと需要の増える秋に売るのとでは値段が変わってくるということ。さらに羽織の種類によっては適した着用時期もありますからそちらもチェックしておくといいでしょう。
  • 長さのあるもの。具体的にはひざ下丈のことです。
  • 色や柄が派手すぎないもの
  • セットで売る。上記でも少し触れましたが、羽織単品よりも着物や帯とセットで売ると査定額はあがります。

これらの条件の合う羽織やコート類なら高額の査定額がつくことも夢ではないでしょう。

最後に、逆に高額買取は期待できないものとして「真っ黒の羽織」を挙げておきます。こちらは喪服などと同様に再販するのが難しいという面もありますから、基本的に高額は諦めた方がいいと言えます。(買取を行っていない業者も多い)

羽織・道行コート・道中着とは

羽織・道行コート・道中着の特徴

どれも着物の上に着て、おしゃれとしても着物とのコーディネートを楽しむことができるものですが、具体的には少し違いがあります。

<羽織>
着物の上に羽織ることで格などが上がったりする要素も持ちますが、「道中着」「道行コート」に関しては防寒などを目的とされているため屋内では脱ぐのがマナーとされています。

<道行コート>
埃よけ用や防寒用と分かれていたコートを合わせて1着で全てに対応するものとして重宝されるもので「道行襟」と呼ばれる四角い襟が特徴。

<道中着>
カジュアルな装いなので礼装などと合わせることはできません。

羽織・道行コート・道中着の種類

  • 紋付羽織…礼装用の家紋の入ったもの。
  • 中羽織…一般的に羽織と呼ばれるもの。
  • 長羽織…中羽織よりも長いもので、膝より下の丈のもの。近年はこちらが人気の丈のようです。
  • 茶羽織…普段着として家の中で着るもので、防寒を目的として着用します。

他にも生地の厚さや着用時期で「袷羽織(あわせばおり)」「単衣羽織(ひとえばおり)」「夏羽織」などがあります。