２０銭の買取価格相場

２０銭の買取相場は、硬貨で約３００円～・紙幣で１０００円ほどと「銭」単位の古銭の中では上位の金額であり、２０銭未満の額面の相場が１００円ほどで推移していることからもその差がよく分かります。

この相場は比較的状態の良い美品の価格ですので、実際は物によって上下はするでしょう。また、下記でご紹介しますが種類によっては何百万円という驚くべき金額になるものもあり、２０銭を超えるとこのようなプレミアが付いた場合の金額の跳ね上がり方が極端に大きくなります。

価値の高い２０銭

主な高額買取が期待される種類は次の通りです。

竜２０銭銀貨

明治６年発行の「竜２０銭銀貨」は、発行枚数も１億枚を超え希少価値は高いとは言えませんが、明治１３年に発行されたものは別格とされています。というのも、明治１１年と１２年はこちらの銀貨は発行されておらず、製造を再開した１３年にも１００枚程度しか発行されなかったそうで、この年のものだけ極端に少なく価値が高くなっているのです。あまりに出回らないため、ある買取業者ではなんと２００万円という買取価格を提示していました。

旭日竜２０銭銀貨

「旭日竜２０銭銀貨」は明治３年に発行された竜と旭日が表と裏にデザインされているものですが、こちらも状態が良ければ買取価格は５０００円ほどと比較的高額が期待できるでしょう。またこの種類で有名なのが、刻印されている「２０銭」の「銭」の字の「ノ」の部分が無くなっている（途中で切れているように見えるものもあります）所謂「欠銭」と呼ばれるエラーのものはより高額となります。

明治通宝２０銭

２０銭紙幣に関しては、「明治通宝２０銭」が比較的高値でやり取りされています。こちらは当時偽造紙幣などが蔓延していたこともあり、ドイツで最新の印刷方法を取り入れて明治初期に発行されたもの。買取価格は約７０００円～と高額と言えるでしょう。

大蔵卿２０銭

改造紙幣の２０銭は、別名「大蔵卿２０銭」と呼ばれ状態の良い良品の買取相場は１万円～と高額。こちらの改造紙幣は、先に紹介した明治通宝の弱点であった耐久性の低さを改善して明治１４年から発行されたもので、２０銭以外でも全体として高額を付ける種類として知られています。

その他の２０銭の種類

上記で紹介したものほど価値はありませんがその他にも種類があります。

  • 旭日２０銭銀貨…明治３９年から発行された、名前のとおり旭日が刻印された２０銭硬貨。
  • 大正小額２０銭…日本銀行ではなく政府から発行された補助貨幣の１つ。