一朱金の買取価格相場
一朱金の買取相場は、状態の良いもので1万円~ほど。
一朱金は一応金貨ですが、小さく使いにくかったりあまり金が多く使われなかった為すぐに銀の部分が出てきてしまうなど中々当時は不評な物でした。
しかし、すぐに一朱「銀」として流通しなおされるほど発行期間が短いため(10年以下)流通した枚数が比較的少なく希少価値は高いと言えるでしょう。
ただ人気や金の純度などの関係から、小判や大判などの金貨に比べるとかなり相場としては劣ります。
例えば、金の純度で言うと大判・小判共にほぼ全ての種類で金が50%以上であるのに対して、一朱金は12%ほどと違いは明らか。(参考相場価格:小判→5万円・大判→10万円)
それでも先に書いたその希少性の高さや江戸時代発行というその歴史深さなどから古銭業界で見ると相場は高めと言えるでしょう。
価値の高い一朱金
特に状態の良いものであれば5万円という買取価格になるこの一朱金ですが、他にも具体的に高額換金が望める種類がありますのでご紹介します。
甲州金
「甲州金」という甲州(現・山梨)で製造、流通していた貨幣の1つに一朱金が存在し、こちらは比較的高価買取が期待できる種類と言えます。
特に「石目打」と呼ばれる石の上で刻印することによって付く細かい跡のあるものは高額で、金の純度も時代によって違いますが60%~80%ほどと一般的に流通したものとは比べ物になりませんでした。
また、甲州金の中でも1704年より前に製造された「古甲金(ここうきん)」と呼ばれる古いものは特に高額になりやすく、「古甲金」でさらに先に書いた「石目打ち」のものであれば70万円という高額な値段を買取価格として掲げている業者もあります。
ちなみに買取業者のサイトやオークションなどを見ても出回っている多くがこの「甲州一朱金」とされるものであり、需要と共にその人気が伺えます。
基本的に正方形である一朱金と違い、円形の金貨であり一般的な一朱金との見分けはつきやすいでしょう。
一朱金の種類
一朱金は上記で紹介した甲州一朱金が最もポピュラーであり、それ以外ではあまり種類らしい種類と言えるものは存在しません。
一般的に流通したものは、補助貨幣の役割として1824年に発行されたもので、江戸時代では最も額面の小さい貨幣となりました。
正方形で小さく(現在の10円硬貨の半分ほど)使用しにくいと不評の金貨で、通称「一朱判」や「文政一朱判」と呼ばれます。