軍用手票の買取価格相場
軍用手票の買取相場は、状態の良いもので額面~3000円ほど。
軍用手票は戦争時に現地でのみ使用可能である疑似紙幣のことで、戦争や出兵などがあれば発行された為種類も多く、また額面によっても価格が変わってきますのでハッキリとは言えませんが、美品であれば基本的には額面以上の価格での買取が可能です。
下記でも紹介しますが、人気の高い種類のものは相場を大きく超える破格を付けますからあくまで参考程度にお考えください。
価値の高い軍用手票
軍用手票は、戦争中に現地で発行されていた疑似紙幣であるため、敗戦となった第二次世界大戦では日本の抱えた負債のため多くが保証されず問題となりました。
こういったものは兵士の手元に多くが残っている為買取価格に期待はできません。
しかし逆に日本が戦争に勝って多くが戦後に正式なお金として換金された「日清戦争軍票(1895年発行)」や「日露戦争軍票(1905年発行)」の軍事手票は高額でのやり取りが期待できます。
日清戦争軍票・日露戦争軍票
特に「日清戦争軍票」はほとんどが回収されたとされている為、非常に希少性が高いと言われています。
記念に手元に残しておく人も多かった「日露戦争軍票」でも額面によりますが~30万円という高額な買取価格になりますからそれ以上であることは間違いないと言えるでしょう。
シベリア出兵軍票
1919年に発行された「シベリア出兵軍票」は人気が高く、10銭~10円まで6額面分が発行されましたが、金10円のものが40万円、金5円のものが30万円というように高額を付けている業者もいます。
西郷札
軍事手票の始まりとされている明治10年に西南戦争において発行された「西郷札」は、現存するものが非常に少ないレア品として知られています。過去のオークションでは10万円ほどで落札されていました。
大東亜戦争軍票
最後に「大東亜戦争軍票」は1941年からアジア各地で発行された軍事手票で、各土地ごとに単位が異なるのが特徴。
こちらも高額になる種類が存在し、最も高額となるのが「は号」の1000ルピアという単位です。こちらは元々グルテンという単位でしたが後に変更された後のもので、買取価格も状態が良ければ10万円近くなるプレミア品となります。
軍用手票の種類
上記で書いたもの以外をご紹介。
※軍事手票は一般的に「軍票」と呼ばれ、紙幣には「軍事手票」と書かれ戦時中に使用されていました。
- 青島出兵軍票…1914年に10銭~10円の6額面で発行されたもの。
- 日華事変軍票…1937年に満州国(現在の中国)で発行されたもの。甲・乙号券の発行の後に「大日本帝国政府」という文字を足して丙・丁・戊・ろ号券が発行されました。