貿易銀の価値は？買取価格の相場

貿易銀の買取価格相場

貿易銀の買取相場は、約３万円～ほどと古銭買取業界内ではトップクラスの価格。

（古銭における参考高額相場：小判５万円・大判１０万円）

貿易銀は明治時代以降に発行されたものを指す近代貨幣の中でも最も人気が高いとされています。というのも、こちらの貿易銀は３年間で約３００万枚という発行枚数であり非常に少なく希少性が高いので、本物であれば基本的には高額買取が可能な貨幣と言えるでしょう。

古銭の買取においては、こういった流通量が少ないものなどは手に入れにくく、収集家からの人気も高くなるためニーズに比例して高額になっていくのです。

上記で書いた通り基本的には高額買取が可能な貿易銀ですが、年代で見ると明治１０年発行のものが最も高値をつけるといいます。未使用品であるなど状態が良ければ買取価格で５万円ほど。

ではさらに具体的に貿易銀の価値を上げる条件などをご紹介します。

「丸銀打」とは日本で使用が不可となったにも関わらず、海外でも（主に台湾や朝鮮）流通していた為完全に禁止とするのが難しく、これらに「銀」の字を刻印して流通させていたもののことを呼びます。

こちらは買取価格として１５万円を付けている業者もあり、オークションでも７万円近い金額で落札されているなど高額でのやり取りが可能と言えるでしょう。

また、「丸銀打」の中でも中央の「貿易銀」と書いてある文字の左右どちらにあるかでも価値が異なり、その場合右に「銀」が打ってあるもの（丸銀右打ち）が高額になる傾向にあります。

最後に、貿易銀はその希少価値の高さなどから非常に偽物が多いのも特徴ですから注意が必要。

オークションなどでは特に、落札者側もそこは重要視してくる点ですので、高値で買い取って貰うなら鑑定書などと一緒に出品するなどの工夫が必要となるでしょう。

ちなみに図柄である竜の下に「参考」という文字があれば、そちらはそのまま参考品として作られた偽物のようなものです。オークションにおいても「参考」という風に出品者の記載があればそれは本物ではありませんので覚えておくと良いでしょう。

貿易銀は１種類のみであり、明治８年から１０年までの３年間で１円銀貨に「貿易銀」と刻印し、銀の品位（銀の含まれる量）を上げて発行されたもの。

主に貿易で対海外用に発行されたものでしたが、あまり大きく広まることはなく３年間という短い発行期間となったのです。

海外でも同じように貿易銀とされる銀貨が存在しており、日本で貿易銀を発行する運びとなった際はメキシコの８リアル銀貨が世界中で使用される主な貿易銀として知られていました。