常平通宝の買取価格相場

常平通宝の買取相場は状態の良いもので約3000円~ほどと言え、古銭全体で見ると平均以上の価格となるでしょう。(古銭の平均相場:額面~1000円ほど)

こちらは朝鮮~中国で古くに流通していたもので、中国の古銭は日本の貨幣の元となったと言われていることからも日本の穴銭に通じる点が多くあります。

また、範囲も広く期間も長く使用されていた為、数多くの種類が存在しますから物によって価格も大きく変わってくる種類と言えるでしょう。

価値の高い常平通宝

具体的に高価買取が期待できる種類と高額で売ることが出来る条件などをご紹介します。

母銭

常平通宝には「母銭」という種類があり、こちらは本来一般に流通していた貨幣を鋳造する際の元になるもので、この「母銭」を使用して大量生産が行われていました。

こちらは元となるだけあって彫りも濃く美しいですし、実際にお金として使用されていたわけではないので他と比べて状態も良いものが多いことなどが特徴で、収集家の間でも人気の高いものと言えるでしょう。買取価格も5万円ほどで推移しているため高額と言え、オークションで見てみると7・8万円するものもあります。

初期の常平通宝

1633年から製造が始まった常平通宝ですが、初期に発行されたものはその高い品質から朝鮮だけでなく中国全土にも広がったほどでした。しかし、1800年代後半~の後期のものは造りが悪く現在の買取市場においても価値は低めと言えます。

その為、価値のある常平通宝と言ったら「初期のもの」と覚えてくと良いでしょう。

特に1633年~1678年頃の本当に初期の物は「無背銭」と呼ばれ、裏面に何も書かれていないものを指しますが、こちらは特に貴重ですから買取価格も高額になります。もし裏が無地のものがあればそれは思わぬ価格を付けるかもしれません。

エラーコイン

最後に、常平通宝にも日本でいうエラーコインのようなものが存在します。こちらの種類として、刻印されている「常平通宝」の文字がズレて2重になっているものや表と裏の刻印角度がズレてしまっているものなど様々。

日本でもエラーコインが高額であるように貴重なため買取価格は高額となるでしょう。

常平通宝の種類

上記で書いたもの以外をご紹介します。

  • 古常平…1678年発行で、裏面にはどこで製造されたのかを表す1文字が刻まれているもの。
  • 折二銭…1680年代頃流通した2文銭で、裏には穴を中心にして上部に製造場所、下部に2文銭の「二」の文字が入ったもの。
  • 千字文…折二銭と同じ2文銭でしたが、裏の下部には「二」ではなく漢字が1文字入れられたもの。
  • 小平…「真打一文銭」とも呼ばれるもので、裏の下部には1~10までの漢数字が入った1文銭で1750年~流通。
  • 當(とう)百…100文銭で、1866年に流通が開始されましたがその額面に見合った硬貨でなかった(10文相当)ため住民から反発を受け早々に製造が中止されたもの。
  • 當(とう)五…1883年から製造された5文銭で、最も歴史が新しいもの。1枚で5文分の価値が無いのにも関わらず流通させようとした為こちらも反発が起きました。