開元通宝の買取価格相場

開元通宝の買取相場は約100円~ほどと比較的安値

開元通宝は、日本で最初に流通したお金とも言われる「和同開珎」を製造するにあたって参考にされたほど歴史が古い為、一見そのアンティーク価値から高値が付くかと思われますが、長く広く流通したので現在も残っているものが多く買取相場は上がりにくくなっているのです。

つまり「開元通宝」という名前は有名ですが、その知名度と発行数故に買取価格は安値となってしまうのでしょう。

また、下記でご紹介するような珍しいものなどは別ですが、標準的な(あまり珍しくない)ものだと買取を行っていない業者もあるほどその価値は高いとは言えないものです。

価値の高い開元通宝

銀銭

まず、元々開元通宝においては「銀銭」は確認されていませんでしたが、近年それらしき銀銭が発見されることが相次いだ為「銀銭」は存在したのではないかという話もあります。オークションでは通常品が何百円~でやり取りされているのに対し銀銭は約4万円と落札価格も高額。

こちらは、まだ本当に当時のものなのかどうかなどの詳細が正式に分かっているものではないにも関わらず(銀の成分などからほぼ間違いないそうですが)、その希少性からこのような価格が付いているのです。

このように、古銭の高額買取において「希少性」は最も重要とも言えるポイント

遒頸

次は字体による分類をした時に具体的に希少性が高いものをご紹介します。

遒頸(しゅうけい)」と呼ばれる種類は力強くハッキリと文字が刻まれているものを指しますが、こちらは種類が少なくだいたい1000分の1くらいの確立での存在となり、希少価値が高いため買取額にも期待できます。

エラー銭

最後に、エラー銭はどの時代でも買取においては比較的高額ですから、開元通宝でも同じように価格が上がります。

具体的なエラーの種類としては、「文字が2重になっている」「本来1つである裏に押される図柄がハッキリと2つある」などが市場では確認されています。

開元通宝の種類

  • 開元…621年から製造が始まった開元通宝の中でも最も初期のものを指します。
  • 会昌開元…845年から製造され、裏面には製造された22か所それぞれの場所を示す1文字(図)が刻まれているのが特徴。

→また、開元通宝には書体などによる分類も非常に多く、その数は200種類以上は軽いと言われていますから特に知名度の高いものをご紹介。

  • 大字(おおじ)…読んで字のごとく全体的に字が大きいもの。
  • 大字狭元(おおじきょうげん)…全体的に字体が縦長で、「元」の字の下部(足)の間隔が狭いもの。
  • 平頭通…別名「濶字(かつじ)」。「通」の字の上部が長く平らなもの。種類数としては最も多いと言われています。
  • 低頭通…「通」の字の上部の位置が全体的に低く、「用」の部分に被ってしまっているもの。
  • 直元…「元」の字の最終画の跳ねが長く比較的太いもの。
  • 短頭元…「元」の字の最初の1画が短いもの。
  • 容弱…全体的に字の印象が弱いもの。