元豊通宝の買取価格相場

元豊通宝の買取相場は状態の良いもので約~1500円ほど

元豊通宝は1078年に中国で発行された古銭で、銅銭ということもあり良品での保存が難しく、状態の良いものが少ないこともありオークションなどでは何百円という単位でのやり取りも少なくありません。

下記で紹介するように、日本でも貿易用として使用され日本独自の物も製造されました。こちらも広く知られていますが、希少価値がそこまで高い種類ではないので、よほど状態が良くない限りこの相場のような価格では買取されないでしょう。

ですが状態が良ければ~5000円ほどになるものも存在しますから、間を取って全体の相場は1500円ほどとなります。他の中国古銭と比べると、中国古銭全体の平均相場が~1万円となりますから相場は比較的安値の種類と言えるでしょう。

価値の高い元豊通宝

次に具体的に買取において価値を付ける元豊通宝をご紹介します。

母銭

まず上記で少し触れたように、元豊通宝は日本において「長崎貿易銭」として知られており、こちらは中国の宋で使用されていたものが貿易を通して日本でも流通し、それを参考にしてそのまま「元豊通宝」という文字や形などを模倣して作られました。(理由は貿易に使用する貨幣が不足した為)

製造するにあたって「母銭(大量生産する際に型とされる元の銭貨のこと)」は中国のものではなく日本で1から作られましたが、製造用としての使用であり一般に使われなかったため状態も良いものが多く、また数が少ないので買取価格も上がります。

標準的なものが1000円だとしたら母銭は10倍以上の5万円ほどでやり取りされることもあるほど。

行書で書かれた元豊通宝

次に具体的な価値ある種類としては、書かれた字体などから分類したとき「行書」は名前の通り行書体で文字が書かれたものを指します。

こちらは比較的珍しい種類とされている為買取価格も少し上がり~3000円ほどの値段が付くでしょう。

元豊通宝の種類

上記で書いたもの以外で字体で分類したものをご紹介します。

  • 単点通…「通」の字の「しんにょう」の点が1つのもの。
  • 珍宝…元豊通宝の「宝」の字は「寶」と刻まれていますが、この漢字の中の「珎」が「珍」になっているもの。
  • 篆書(てんしょ)体…こちらの篆書体と上記で紹介した行書体のものがあります。現代でも実印などに使用される中国の古代文字。