20歳になった記念に自分で購入したシャネルの腕時計を業者に売りました。
あまりブランドには興味が無かったのですが、その頃時計に大金を出す事がステイタスになっていた事もあり、ブランドの中では好きなシャネルの腕時計を奮発して購入しました。
購入したと言っても定価で新品で購入する事は出来ずにリサイクル屋さんで購入しました。シャネルのプルミエールです。時計を成人のタイミングで購入しようと決めてからずっと憧れていました。
中古という事もありやや使用感もありましたが、評価はAのランクの物を購入しました。それからはかなり大事にその時計を付けていました。とっておきの時から使用を初め、就職しても愛用していました。
その時計を売ったのはeco ringです。ずっと愛用していましたが、シャネルの時計を買った事でシャネルの魅力にはまってしまいました。すごくシンプルなデザインの中にレトロさと新しさを持っているシャネルが大好きになりました。
就職し給料をもらって少し貯まればその時欲しいシャネルの物を購入していました。ある秋にぐっと欲しくなったのはシャネルのマフラーです。
それまではノベルティを愛用していましたが、とうとう本物が欲しくなりました。冬までにどうしても購入して自分の物にしたい欲が出てきました。そこで泣く泣くですが、シャネルの時計を売る事にしました。
可愛くてすごく思い入れのある物ですが、背に腹は変えられません。借金をする訳にはいかないのでどうにか自分の持ち物の中でうまく立ち回ろうと考えました。
そうとは言っても自分が納得出来ない金額だったら売るのは止めようと思っていました。リサイクル屋さんで購入した事もきちんと伝え、それでも3万円以上の値段が付けば気持ち的に区切りが付くと考えていました。
商品を持っていき査定されている間は少し気持ちが浮ついていました。ふと偽物だったらどうしようという気持ちすら出てきてしまいました。
店の中の物を見ていましたが、全く頭には入ってきません。仕方が無いのでその時間はスマホをいじっていました。全く何を見ていたかなんて覚えていません。
スーツ姿の男性のスタッフの方が対応してくれました。じっくり商品を見ていました。表面を見たり裏側、ベルトの一つ一つのつなぎ目や切れている所はないか、等です。そわそわ席に座っていました。かなりの時間をかけて査定をしようやく顔をあげた時に金額を告げられました。
2万8000円の価格でした。正直かなり微妙でした。自分の中では3万円と決めていましたが、2000円位ならいいのではと思う反面3万円以下で手放して後悔しないかという葛藤です。
スタッフの人からはやはり長年使われてた感じがある事、しかし、今でも人気の商品で、破損も全くないので高額で買い取ってくれる事、等告げられました。かなり迷いましたが気持ち的にはマフラーに心が動いている事もあり売る事を決意しました。
お金を受け取り店舗を出ていく時にスタッフの方が大切な商品を有難うございました。と言われました。そうなんです。本当に大切にしていたんです。と言いたくなりました。
しかし、そのように感じて頂きその言葉を頂いて、気持ちはかなりすっきりしました。すぱっと未練がなくなりました。
次に購入された方にも大切に使われたらいいと思いすがすがしくきたくしました。そのスタッフの方の言葉が今でも心に残っています。いいスタッフの方に対応していただいて感謝しています。