大判の買取価格相場

大判の買取相場は状態の良い良品で約10万円ほどで、こちらは同じ時代の「小判」に比べても倍以上と言えます。

というのも、小判は一般的に広く使用される通貨でしたが、大判は通貨ではなく贈り物などとして製造されていました。そのため流通した数も少ないですし希少性が上がります。

また、単純に大きいので金としての価値もあり、さらに江戸時代に広く出回っていたなど歴史が深いため付加価値を付けてアンティーク品としても人気が高くなり相場も上がるのです。

価値の高い大判

先に書いたように元々高額になりやすい大判ですが、特に古銭業界の中でもトップと言える価格を付ける種類があるのでご紹介します。

天正菱大判

1588年から発行された「天正大判」の1つである「天正菱大判」は菱形の刻印が特徴です。

ある買取業者では7000万円という恐ろしいほどの破格で買取価格を提示していました。オークションではさらに金額が上がるとも言われています。

後藤徳乗

後藤徳乗(ごとうとくじょう)という人物の墨書が入ったものは特に高額。この人は天正大判を鋳造した人として知られており、査定額にも影響してくる名前と言えるでしょう。

慶長笹書大判

次に1601年から発行された「慶長大判」の中で特に高価になるのが「慶長笹書大判」です。

慶長笹書大判は慶長大判の中でも初期のものとされていて、笹の葉のようなデザインが施されています。買取金額は2500万円を超えるものもあるほど。

このように、大判には1000万円という大台を超えるものが数多くあります。もし手元に大判があれば夢のような価格での換金が可能かもしれません。

ただ、1つ注意してほしいのは、大判や小判などはレプリカが非常に多いことも同時に知られていますので、手元にあるものが本物である可能性は高くないということは忘れないでください。

大判の種類

上記で書いたもの以外をご紹介します。

天正大判

1588年から発行されたもの。

  • 天正長大判金…2004年まで世界最大の小判とされていた少し細長いタイプの天正大判。
  • 大仏大判…慶長大判の要素も含み、大仏再建のために発行された天正大判。

その他

  • 元禄大判…1695年発行。裏に「元」の字が刻印されているもの。
  • 享保大判…1725年から、正式に1枚の金額が決まっって発行されたもの。(それまで大判は一般に通貨としてではなく贈り物などとして使用されていた)
  • 天保大判…1838年発行。享保大判と似ていますが、刻印の仕様が違うことなどから見分けることが可能。
  • 万延大判…1860年発行。別名「新大判」。