最近は着物専門の買取業者やリサイクルショップなどもたくさんあることから、手持ちの着物を売る人の数も増えてきているようです。
そこでちょっと気になるのは、そういう方はそもそもどのような理由から着物を売ろうと思うようになったのか?という点かもしれませんね。
ここでは着物の買取を考えるようになったきっかけとしてよくあるものについて見ていきましょう。
着る機会が無い
一番多いきっかけとして挙げられるのはやはり、着物を着られる機会が無くなってしまった、というものでしょう。
高齢者に多いのは…
高齢になってくると着物を着たい気持ちはあっても和装より洋装のほうが脱ぎ着やお手入れなども楽なことから、だんだんと着物を着ることが無くなってしまうものです。
また年齢を重ねていく中で、かつてのお気に入りの着物であっても色や柄などが自分の年齢には合わなくなってしまった、ということも多々起きてくることなどから、思い切って処分してしまおうかな…と考える方が多いようです。
若い方だと?
一方で、比較的若い方だと、振袖のような着用できる期間や条件などが決まっている着物について、着れなくなった後の保管で困っている方が多いことでしょう。
というのも、原則として振袖は「若い女性の第一礼装」と位置づけられています。一般的に、振袖を着ることができるのは未婚女性と年齢の若い女性のみとされており、その年齢もだいたい三十代半ばぐらいまでと言われています。
そしてこの年齢を過ぎたり既婚女性となった場合には、以降、振袖ではなく「留袖」と呼ばれる着物を着用することになるために、残念ながらもう振袖を着られる機会は無くなってしまう訳ですね。
他にも、人から譲り受けた着物だけど自分の趣味とはちょっと合わない、といった理由などから、着物を買い取ってもらおうという考えに行きつくことが多いようですね。
形見の着物など遺品整理
次にこれもかなり多いパターンとして、亡くなった方の遺品整理をしていく中で大量の着物があって処分に困ったため、というものが挙げられるでしょう。
こうした着物には、たとえば生前からこれはかなりの年代物であるとか非常に高価な品だった…などのエピソードを聞いていたりすることも少なくないものですし、また大切な形見の品ということで、気持ち的にも多くの方が処分方法に悩んでしまうようです。
そのため、不要品ではあるのだけれどゴミとして捨ててしまうのはちょっと忍びない…という気持ちから買取をお願いしてみる方が多いようですよ。
引越しを機に断捨離
ライフステージの変化による住み替えや転勤などで引越しをする際に、丁度良い機会だからと断捨離を決行してごっそり要らないものを処分するという方も多いことでしょう。
そこで自宅にある着物の処分についても思いつかれるようです。
また、着物をきちんと収納するためにはしっかりとした衣装箱やタンスなどが欠かせないため、着物を持っていると必然的にかなりのスペースも必要になってしまいます。
新居がそんなに広くなかったりすると、何かとかさばる着物類は思い切って手放してしまったほうが…と考えられてしまうのも頷けますよね。
保管が難しい!
更に、着物は非常に繊細なため一般家庭で保管をしていくにはかなりの手間がかかり大変である、ということも大きなきっかけとして挙げられるのではないでしょうか。
着物を綺麗な状態で保管し続けるためには、収納する際の畳み方から、徹底的な湿気対策、定期的な虫干しなど、常に着物に気を配り続け正しい保管方法を守っていかなくてはなりません。
そして丁寧に大切に保管していたつもりでも、着物にはしみやカビ、虫食い、変色などが非常に起こりやすいものなのです。
こうしたことから、着物を手放すことを決める方は決して珍しくありません。
お小遣いの足しに
最後に最もシンプルな動機として、少しでもお金になれば、という気持ちから着物を売る方も多いのではないでしょうか。
最近では多くの人にとって近所のリサイクルショップなどに不用品を持って行き買い取ってもらう、というのはごく自然なことになっていますから、着物に関しても、ちょっとしたお小遣いぐらいになれば、という感覚で気軽にお店に持ち込む方も多いでしょう。
また急にお金が必要になった時に、自宅にあるものの中ですぐに現金に換えられそうな高価なもの、として着物を思いつかれる方もいらっしゃるかもしれませんね。
まとめ
着物は一般的に高価であることや思い入れの詰まった品でもあることから、なかなか捨てられないという方が多いようです。
結果的にタンスで長年眠らせっぱなしという方も大勢いらっしゃることでしょう。
ですが、不要な着物を買い取ってもらえば、自分自身もスッキリ身軽になれたりお小遣いも手に入ったりと色々なメリットがある上に、着物も新しい持ち主と巡り会えてまた大切に着てもらえるようになり喜んでくれるかもしれません。
着物の処分に困った時は買取という方法も是非考えてみることをお勧めします。