道光通宝の買取価格相場

道光通宝の買取相場は約~200円ほどで、中国古銭の買取においては平均ほどの価格と言えそうです。

道光通宝は1821年から発行が開始された中国の清朝銭の1つですが、歴史も比較的浅くまた発行枚数も多かった為かなりポピュラーな古銭と言えるでしょう。そのため希少性が低く相場も上がりにくいのです。

また、業者による買取やオークションでは複数枚を何百枚などの単位で計り買いしていることも多く見られる種類ですから、中々○万円以上など高額での買取は難しいと思った方が良いです。

価値の高い道光通宝

上記でも触れたように、驚くほどの高額を付けるものはほぼ無いと言える道光通宝ですが、中には相場を超えて高値となるものもあるのでご紹介します。

裏面に天下太平と記載がある種類

まず具体的な種類ですが、表面は標準の「道光通宝」であるのに対して裏面に「天下太平」と入ったものはオークションなどで比較的高値で落札されていました。価格は3000円を超えるなど相場を大きく上回っています。

道光通宝の多くの裏面に刻まれている文字は「満文」と呼ばれる一見私たち日本人には記号のようにも思える満州文字が刻まれているため「天下太平」の刻印は希少価値が高く高額となるのでしょう。

刻印されている文字の書体

刻印されている文字の書体でもその価値は分かれます。

例えば「マ頭通」と呼ばれる種類は比較的数が少ないとされており「コ頭通」のものよりは買取価格も高値が期待できるでしょう。

(「マ頭通」:「通」の字の「用」の上部がカタカナの「マ」のもの。「コ頭通」:同じ部分が「コ」になっているもの。)

このような細かい字体による分類は中国古銭の特徴とも言えるポイントなので覚えておくと良いでしょう。

エラーコイン

また、他の古銭と同様に「エラーコイン」は見逃せないポイントです。エラーコインとは製造上の過程で何かしらのミスがあった物がそのまま流通しているもの。

一般的なものよりもレアな為買取価格は高い傾向にあります。ただ基本的に素人では中国古銭のエラーコインかどうかは判断できませんから、「価値がない」と決めつけずに専門業者に査定をして貰うのが高額買取への第1歩となるでしょう。

母銭

そして最後に「母銭」の存在もご紹介します。母銭は、硬貨を大量に作る際の元となる型のようなもので、彫りが深く美しく、また一般に流通するものではないので状態が良いのが特徴です。

また元の型ですから数も圧倒的に少なく希少価値の高さも十分。こちらも道光通宝はもちろん古銭の買取においては是非覚えておきたい種類の1つと言えるでしょう。

道光通宝の種類

道光通宝は多くの中国古銭同様に、製造された場所によって特徴が少なからず異なるためそれら(局と呼ぶ)によって分類できます。

有名なのは「宝東局」「雲南宝雲局」「湖南宝南局」「宝泉局」などで、特に「宝泉局」では宮廷内でのみ使用された「万選銭(ばんせんせん)」と呼ばれる種類も作られていました。