普通切手の買取相場
普通切手の買取相場は、他の記念切手などと比べると高めとなりますが、これは、普通切手は趣味で切手を収集するなど少数の買い手向けだけでなく、一般的に使用頻度が高くニーズの幅が広いことが要因と考えられます。
また、具体的な価格はシートとバラで違います。(シート:複数の切手が切り離されずに外側の枠も全て残っている状態のもの。バラ:切り離された切手。たとえ切手が全て揃っていてもシートの外枠が少しでも切れていたりしたらバラ。)
それ以外にも切手の買取価格は汚れ等の有無も大きく関係します。
普通切手「シート」の買取相場
元々相場の高い普通切手の中でも最も高額で換金されるのがこのシート。細かくは切手の額面によっても変わりますが、だいたい1枚50円以上で100枚の普通切手シートは80%~90%の価格での買取が行われています。50円以上であれば金額にほとんど開きは出ず、この相場の幅は切手も日々市場価格が変わりますからその分の幅だとご理解ください。
同じ条件の場合、「記念切手」シートは~80%ほどの換金率ですからやはり普通切手シートの相場がやや高めということが分かります。
普通切手「バラ」の買取相場
シートに比べて相場は下がり、50円以上の額面の切手で約65%~ほどの換金率。これは記念切手と比べてもあまり変わらず、普通切手は大量に切手を必要とする企業等からの需要が強いため、このようにバラの相場が下がる傾向にあります。
また、額面が50円を切ると55%ほどとさらに換金率は下がりますが、記念切手と比べるとまだ約10%近く高い数字となります。
普通切手で高く売れるもの
現在発売中の普通切手
少しでも換金率を上げるなら査定に出す時期も重要。会社がDMなどを多く出す時期(例えば何末年始の挨拶など)には少しですが買取価格が高くなることもあるからです。これは切手を普段から使用する目的での需要がある普通切手ならではと言えるでしょう。
また査定に出す際、シートなら数や金額をまとめた紙を添える、バラなら種類や額面ごとに台紙に貼るもしくは小袋に分けるなどの細かい作業が鍵となります。これをやらなくてもほとんどの業者は買取を行ってくれますが、この仕分けを行った時とそうでない時で約5%~10%も換金率が変わってきますから、高額での買取を望むなら必須とも言えるでしょう。
過去に発行された普通切手
実際に高額買取が行われている種類をいくつかご紹介します。「桜切手」「竜切手」「鳥切手」などは希少価値が高いなどの理由から、状態が良ければかなりの高額が期待できます。
また、第二次世界大戦中に発行された「軍事切手」は戦争中という状況も相まって非常に希少価値が高く、1枚でも高額での換金が可能。特に「青島(チンタオ)軍事切手」と呼ばれる中国で許可なく発行されたものは1枚で10万円を超えるほどの高額買取も行われています。
普通切手とは
明治3年に発行が始まった郵便物を送ることを目的とした切手のことで、発行枚数や販売場所などに制限がないものを指します。
過去に発行されたものでは上記の高額買取される例で挙げたもの以外に「田沢切手」「菊切手」「昭和切手」など多くの種類が発行されています。
「軍事切手」は特殊切手とされることもありますが、当時利用されていた普通切手に「軍事」という文字を足したものを指すことからも、ここでは普通切手に分類したいと思います。